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「戦争は人類の天敵」 作家・森村さんら 護憲めぐり講演 広島市中区

 護憲をテーマに作家の森村誠一さん(81)=東京都町田市=と詩人のアーサー・ビナードさん(47)=広島市中区=が話す講演会が12日、広島市中区の中国新聞ホールであった。「子どもの本・九条の会広島」が結成5周年を記念して企画。約350人が熱心に聞き入った。

 森村さんは、出身地の埼玉県熊谷市で終戦間際に遭った空襲を振り返り、「街が火の海になり、近所の川に遺体が積み重なっていた」と証言。「戦争は人類の天敵だ」と強調した。

 その上で、現在の憲法は「戦後日本人が抱いた『戦争はまっぴらごめん』という思いに沿っていた」と主張。「憲法改正を目指す人は戦争を知らない人が多い」と指摘し、体験の継承の重要性も訴えた。

 ビナードさんは「憲法は権力者が暴走しないよう、私たちがルールを決めて制限するもの」と強調。「戦争を食い止めるために今の憲法を生かそう」と呼び掛けた。

 同会は2009年、戦争放棄をうたった憲法9条を守ろうと、県内の作家たちが結成。この日は「憲法を誇りに思う」などとするアピール文も採択した。(水川恭輔)

(2014年10月13日朝刊掲載)

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