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元米兵遺族 現地を訪問 第2次大戦中 向島に1年収容 慰霊板見学 児童と交流も

 第2次世界大戦中に尾道市向島町の捕虜収容所に1年収容され、1997年に75歳で亡くなった元米兵の男性の遺族が16日、同町を訪れた。尾道市の市民団体が収容所跡近くに昨年設置した米国人捕虜の慰霊プレートを見学した後、向島中央小を訪れて児童と交流した。

 元米兵フランシス・マリコウスキーさんの弟で、ペンシルベニア州在住のエドワードさん(87)と、エドワードさんの次女のスーザンさん(56)。プレートを設置した「尾道赤レンガの会」の世話人の小林晧志さん(74)たちと現地を訪れ、説明を受けた。

 向島中央小では体育館で全児童約400人と交流。エドワードさんは「戦争では日本人も米国人も傷ついた。捕虜生活の中で親切な日本人もいたと兄から聞いた」と話した。児童は「ふるさと」と校歌を合唱した。

 フランシスさんはフィリピンで捕虜となり、44年9月から1年間、向島に収容された。エドワードさんは3年前から小林さんと文通している縁もあり、来日した。(村島健輔)

(2014年10月17日朝刊掲載)

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