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原発事故想定し遠隔操作ロボ訓練 中電が初公開

 中国電力は17日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)で、事故を想定した遠隔操作ロボットの訓練をした。中電がロボット訓練を公開するのは初。

 使ったロボットは偵察用の2台。それぞれカメラや放射線測定器などを備えキャタピラで駆動する。100メートル離れた場所から無線操作でき、1台は重さ14キロの障害物を取り除く能力を持つ。

 訓練は高い放射線量下で、原子炉建屋内の状況確認を想定。原子炉圧力容器を模した装置内で、中電の社員2人が操作し、ロボットから送られてくる映像で、容器周辺の状態を確認した。

 ロボットは、電気事業連合会(東京)が福井県敦賀市の「原子力緊急事態支援センター」に計5台を保管している。事故時に各原発へ送られる。中電は事故に備え、昨年から同センターに社員計20人を派遣し操作を習得させた。

 中電島根原子力本部は「万が一の備え。人間が近づけない場合でも、ロボットで現場を把握し早期復旧につなげたい」と話している。(川井直哉)

(2014年10月18日朝刊掲載)

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