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平和への願い 絵や書に込め 被爆者らの体験聞き表現 御調高生 尾道

 広島県尾道市御調町の御調高の1~3年生10人が、同町の被爆者5人と戦争を体験した1人の計6人から聞き取った証言を参考にして、平和への願いを込めた絵画や書をかいた。28日、証言した6人を同校に招いて披露した。 3年の端野夏妃さん(17)は、縦約40センチ、横約50センチのキャンバスに自身の手形を重ね、原爆の熱線を浴びて苦しむ人たちを表現した。15歳の時に広島市中区吉島町の寮で被爆した谷川功さん(84)は「原爆への怒りをしっかり表してくれている」と感心した。端野さんは「被爆者の苦しみをどう描くかが難しく、なかなか進まなかった」と振り返っていた。

 2年生3人は、縦2メートル、横4メートルの紙のあちこちに「魂」と書き、その上から大筆で「和」としたためるパフォーマンスをした。

 生徒は町原爆被害者協議会の呼び掛けで、6月から被爆者たちの体験を聞き、制作に取り組んだ。作品は12月13日に同町の御調文化会館である町内の小中高の合同文化祭で展示する。(新山京子)

(2014年10月29日朝刊掲載)

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