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「原発は重要な電源」 中電、島根の市民団体に回答

 中国電力は28日、検討している三隅火力発電所(浜田市)2号機の新設前倒しに関する市民団体からの公開質問状に回答した。島根原子力発電所(松江市鹿島町)の稼働が不要になるとの問いには「原発比率が低い当社では電力の安定確保に重要な電源」とし、新設しても稼働が必要との見解を強調した。

 中電島根支社を訪れた「原発ゼロをめざす島根の会」の5人に担当者が口頭で伝えた。新設費用を再生可能エネルギーの普及に振り向けるべきではとの質問には「普及に向けた国の議論を注視する」と述べるにとどめた。

 終了後、同会の舟木健治共同代表は「利益と引き換えに、原発を不安視する声に応えないのは問題」と中電の姿勢を批判した。

 県は「中電の方針が明らかでない」として回答を避けた。

 中電は2016年の電力小売り全面自由化をにらみ、関西電力へ販売するため、三隅2号機の出力を100万キロワットにして21~23年度に稼働させる検討をしている。同会は17日、中電と県に質問状を提出していた。(樋口浩二)

(2014年10月29日朝刊掲載)

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