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中電、3年ぶり黒字へ 15年3月決算予想 純利益120億円

 中国電力は31日、2015年3月期決算の業績予想を発表し純利益が120億円になると発表した。純損益が黒字になるのは3年ぶりで、福島第1原発事故を受けた島根原発(松江市)の稼働停止後は初めて。石炭や液化天然ガス(LNG)など安い燃料を使う火力発電所の稼働を増やしてコストを減らす。

 中電は島根原発が今期中は稼働しないとの前提で、経費を割り出した。原発の稼働停止で代替の火力発電所の燃料費が増加傾向にあるものの、燃料調達の工夫や発電所の点検補修の工期短縮といった経営効率化の規模を当初の年670億円から750億円に拡大して収支を改善させる。

 売上高は1兆2980億円と3・3%の増収を予想。年間の販売電力量は夏場の冷房需要の減少から1・5%減るものの、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度に基づく国からの交付金の増加を見込んだ。

 同日発表した14年9月中間決算は純利益が279億1100万円で前年の3億8600万円から大幅に伸び、5年ぶりに200億円を超える高水準となった。石炭やLNGの火力発電所の稼働を増やし、高コストの石油の利用量が半減したのが効いた。売上高は5年連続の増収。5・0%増え、6394億7300万円と過去最高だった。(山瀬隆弘)

<2014年9月中間決算>

企業名  売上高          純利益          配当(円)
中国電力 639,473(5.0) 27,911(72.3倍)25.0(25.0)

(単位百万円、かっこ内は前年同期比増減率%、配当のかっこ内は前年同期実績)

(2014年11月1日朝刊掲載)

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