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平和論文コンテスト最優秀賞に鍋島さん 広島市立大  原爆資料館の人形撤去切り口

 広島市立大(安佐南区)は31日、「平和論文コンテスト」の受賞者を発表した。国内外の大学生と大学院生から計43編の応募があり、最優秀賞に同大大学院国際学研究科1年の鍋島唯衣さんの作品を選んだ。

 鍋島さんは、原爆資料館(中区)に展示されている被爆者の姿を再現した人形の撤去問題を切り口に「被爆の実相」を論じた。コンテスト実施委員会の吉川元委員長(同大広島平和研究所長)は「分析手法は秀逸で、被爆体験の継承をめぐる議論に一石を投じる論文だ」と評した。

 コンテストは市立大の開学20年事業の一環で企画。「広島と平和」「科学技術と平和」「芸術と平和」のいずれかをテーマに論文を募り、学内外の有識者が審査した。受賞論文は大学のホームページで近く公開する。(和多正憲)

 他の受賞者は次のみなさん。(敬称略)

 【国内部門】優秀賞=藤高リリ(東京大大学院)南茂芽育(立命館大)▽佳作=石原遥(東京大大学院)

 【海外部門】優秀賞=シン・ウアトゥ(中国・首都師範大)▽佳作=ドー・シャオジュン(中国人民大)チャン・タイン・ロアン(立命館アジア太平洋大)

(2014年11月1日朝刊掲載)

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