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海外派遣先で被爆の実情を 資料館で協力隊員研修

■記者 森田裕美

 広島県内の青年海外協力隊員らを対象にした「派遣前平和学習」が19日、広島市中区の原爆資料館であった。派遣先で被爆の実情を伝えてもらうのが目的。

 近くアジア・太平洋地域や中米、アフリカに向かう隊員とボランティア計15人が参加。現地への貸し出しが可能な、原爆被害や平和活動を伝えるポスター、DVDについて内容の説明を受けた。被爆者の痛みに迫るビデオを見たり、館内を視察したりもした。

 平和学習は2004年、国際協力機構(JICA)が始めた。その年に中米ニカラグアで、広島市出身の協力隊員が原爆展を企画。以来、県内出身の協力隊員らによる「草の根原爆展」は今年で50カ国を超えた。

 「理数科教師」として、南太平洋サモアに派遣される元中高教員大元晴加さん(23)=呉市安浦町=は「機会があれば平和教育も実践したい」と張り切っていた。

(2008年6月20日朝刊掲載)

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