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岩国市玖珂の放射線測れず 機器不具合 9月18日から41日間

 山口県が岩国市玖珂町の岩国健康福祉センター食肉検査課の敷地内に設けた放射線監視装置(モニタリングポスト)が9月18日~10月29日の41日間、正常に作動せず放射線量を測定できていなかったことが4日、分かった。センサーを制御する機器の不具合が原因とみられる。

 県によると、県を通じて原子力規制委員会に送信されるデータが「毎時0・059マイクロシーベルト」で固定されていた。規制委から10月29日、電話連絡があり発覚。同日中に制御機器を再起動して復旧させた。下関市や上関町など県内の他の5基で観測データに異常はなかった。

 モニタリングポストは、国の委託で2012年4月に設けた。地表から1メートルの放射線量を10分ごとに測っている。トラブルは9月18日午後からで、県が保守点検を委託している山口市の環境計測機器販売会社が同日午前、年2回の定期点検をしたばかりだった。

 復旧後の測定値は毎時0・055~0・065マイクロシーベルトで推移している。県環境政策課は「長期間、正確な数値を測定できず、県民に申し訳ない。原因究明とともに、今後はデータを細かく点検してトラブルを早く見つけたい」としている。(村田拓也)

(2014年11月5日朝刊掲載)

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