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米、核性能実験2回 9・10月 「Zマシン」を使用

 米エネルギー省傘下の核安全保障局(NNSA)は4日、少量のプルトニウムと「Zマシン」と呼ばれる特殊装置で核兵器の性能を調べる実験を、9、10月に計2回、ニューメキシコ州のサンディア国立研究所でしていたと明らかにした。(田中美千子)

 NNSAの担当者によると、2013年9月以来、約1年ぶりに、9月4日に実施。さらに約1カ月後の10月3日にした。オバマ大統領の就任後、10年11月に始め、今回で通算12回に達したという。

 Zマシンは強力なエックス線を発生させる実験装置。超高温、超高圧の核爆発に近い状態を再現し、プルトニウムの反応を確認できる。核実験場や火薬を使わず、米国は「保有する核の安全性、有効性を確かめる手段」と説明している。

 オバマ大統領は「核兵器のない世界」を掲げる半面、この実験のほか、臨界前核実験も既に4回した。核爆発を伴わないため、包括的核実験禁止条約(CTBT)の対象外と主張している。

(2014年11月5日朝刊掲載)

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