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広島の避難先を住民視察 あすから出雲市 原発事故に備え

 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備え、原発30キロ圏の出雲市は12日、県の広域避難計画で避難先に指定された広島県側の自治体への住民視察を始める。避難先や避難ルートの確認が目的。

 事業では住民たちが一時集結所の公民館などに集まった後、バスで市が定めた避難ルートを通り広島側の自治体に移動。避難経由所や避難所などを見学し、受け入れ側の自治体職員から町の概要や特色、地元の防災計画などの説明を受ける。

 市の計画によると、同市は事故発生時に原発30キロ圏の20地区約8万4千人が広島県の12市町に一時避難する。今回は12日に国富と久木両地区の約30人が安芸高田市を訪問。その後、12月2日までに6地区が呉、江田島の両市、海田、北広島、安芸太田、坂の4町をそれぞれ訪ねる。

 出雲市防災安全課は「避難先には土砂災害で被災した広島市安佐南区八木も含まれており、残りの地区は来年度以降に実施したい」と話している。

 同様の視察は、原発30キロ圏の松江、安来市が始めており、同じ30キロ圏の雲南市も来年から実施する。(川井直哉)

(2014年11月11日朝刊掲載)

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