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回天出撃70年 平和誓い追悼式 周南

 旧日本軍の特攻兵器「回天」の搭乗員たちの追悼式が9日、訓練基地があった山口県周南市大津島の回天記念館そばの慰霊碑前であった。初めて戦地に出撃してから70年となる節目の式には遺族たち約350人が全国から参列。若者が命を散らした悲惨な歴史や、平和の尊さをかみしめていた。

 回天顕彰会の原田茂会長(76)が「年に1度のこの日を、平和で誇りある国造りと反省の日とすることを決意する」とあいさつ。参列者は祭壇に菊の花を手向けた。回天をテーマにした詩吟や合唱、太鼓演奏などもあった。

 開発者の一人で、訓練中に事故で亡くなった黒木博司大尉の妹丹羽教子さん(88)=岐阜市=は「永久に回天の歴史を忘れてはならない」と、記念館に展示されている兄の写真を見つめていた。(桑田勇樹)

(2014年11月11日朝刊掲載)

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