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集団的自衛権に9割反対 9条の会、被爆者ら対象にアンケート

 「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」は14日、被爆者たちを対象とした集団的自衛権に関するアンケートの結果を公表した。集団的自衛権の行使を認める動きに9割が「反対」。閣議決定で憲法解釈を変更した安倍政権に「怒りと危惧の声が多く寄せられた」として、自由記述の意見を含めて冊子にまとめた。

 アンケートは7~8月に実施。日本被団協が発行する機関紙に添付したほか、同会の支援者に郵送し、被爆者や被爆2世たち491人から回答を得た。集団的自衛権の行使容認に向けた動きに反対は90・7%、賛成は2・7%。閣議決定に対する自由記述でも「9条の原則を変えることは、広島・長崎の犠牲を無視すること」「核の恐ろしさが欠落している」など約9割が反対意見だった。

 冊子は、衆参の国会議員全員に郵送した。東京都内で記者会見した同会の木戸季市事務局長(74)は「国会議員の多くが戦争を知らない世代になり、不安だ。過去の体験から学び、9条を生かす国にしてほしい」と訴えた。

 冊子は各県の被団協に送られるほか、インターネットで閲覧できる。同会のホームページhttp://www5.ocn.ne.jp/~for/hibakusha9/top.html(藤村潤平)

(2014年11月15日朝刊掲載)

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