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被爆樹木 たくましい生命 広島市中区で観察会

 樹木医の案内で被爆樹木を巡る催しが15日、広島市中区であった。市民ら約30人が、原爆に遭った後も年輪を刻み続ける樹木の生命力に触れた。

 参加者は樹木医の堀口力さん(69)=西区=と一緒に中区の平和記念公園を出発。約2時間半かけて8カ所を散策。各地に種が配られている原爆資料館北側のアオギリや樹齢150年の広島城のクロガネモチを見学した。

 白神社そばの愛宕池では爆心地に向かって曲がっているクロガネモチを観察。堀口さんは「詳しい原因は調査中だが、物言わぬ被爆樹木が広島の破壊と復興の歴史を語り掛けている」と解説した。

 父親と参加した安佐南区の原小3年田窪日葵(ひまり)さん(9)は「なんで爆心地を向いて傾いているのか不思議。友達にも教えたい」と話した。

 中国四国博報堂と中国新聞社の共同企画「緑の伝言プロジェクト」の一環で催した。(和多正憲)

(2014年11月16日朝刊掲載)

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