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「被爆2世医師の会」設立へ 広島県医師会

■記者 衣川圭

 広島県医師会が、「被爆2世医師の会」を設立することが4日、分かった。来年8月に広島市である核戦争防止国際医師会議(IPPNW)世界大会で、原爆被害の実態を伝える役割を担う。賛同者を募り、3月中に設立総会を開く。

 世界大会実行委の下部組織として結成。世界中から医師が集まる大会で被爆の恐ろしさを発信する。背景には、医学分野で核廃絶運動の中心となってきた被爆医師の高齢化がある。昨年8月に世界大会の実施が決まり、2世医師の間で設立機運が高まった。

 3月の設立総会では、被爆医師の体験談を聞き、2世への遺伝的影響や被爆医療の勉強会もする。県医師会常任理事で、母親が被爆した松村誠医師(61)は「放射線の人体影響を知るわれわれが、次世代へ実相を伝え続けなければならない」と強調している。

 広島市でのIPPNW世界大会は1989年以来23年ぶり。2012年8月24~26日に中区の広島国際会議場である。

(2011年2月5日朝刊掲載)

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