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原爆資料館展示見直し 核の危険性 伝え方議論

■記者 金崎由美

 広島市が大幅改修を計画している原爆資料館(中区)について、展示内容の見直しを助言する有識者の検討会議は9日、広島国際会議場で4回目の会合を開いた。改修後の東館で展示を予定している「核兵器の危険性」「広島の歩み」の伝え方を議論した。

 委員10人が出席。広島大原爆放射線医科学研究所の神谷研二所長は「核テロリズムの危険を通し現在の核の脅威を知らせるべきだ」と提言した。市こども療育センターの大沢多美子発達支援部長は「身近な生活の中で平和活動ができることを示して」と要望した。

 改修後の見学ルートは、原爆の被害を中心に見せる本館の「被爆の実相」などから始まる。次いで東館3階で原爆開発の歴史や世界の核保有の現状など「核兵器の危険性」を説明した後、東館2階で戦後復興の歩みや平和活動など「広島の歩み」を紹介する。

 原爆資料館は、改修と展示の見直しを進めた上で2017年度に全面再オープンする予定だったが、本館の耐震補強計画が遅れているため予定より1年遅れの2018年度となる。

(2011年2月10日朝刊掲載)

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