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中国の記者ら原爆禍を学ぶ 被爆者との対話も

■記者 東海右佐衛門直柄

 中国のジャーナリストたち11人が19日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。被爆者との対話や原爆資料館の見学を通じ、核兵器が人類にもたらす悲惨さを心に焼き付けた。

 メンバーは中国の新聞記者やカメラマン、雑誌編集者たち。胎内被爆した三登浩成さん(65)=府中町=の案内で原爆ドーム周辺を巡った。被爆後に多くの人が川へ逃げ、そのまま亡くなった話に耳を傾け「広島の人は米国を憎んでいないのか」などと質問した。

 原爆資料館では、廃虚となった市街地のパノラマ模型や、黒こげの弁当箱などを見学した。東方早報の記者、簡光洲さん(38)は「罪もない多くの人がどんな思いで亡くなったのか想像し、胸が張り裂けそう。戦争の悲惨さを母国に帰って伝えたい」と話していた。

 メンバーは笹川平和財団(東京)の招きで12日に来日。「戦後の日本の復興の歩みを学びたい」と、広島と沖縄の訪問を希望した。

(2011年2月20日朝刊掲載)

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