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紛争地の人々見つめる スイス人写真家モア氏平和公園で作品展 広島市中区

 紛争地に暮らす人々を撮り続けるスイス人写真家ジャン・モア氏(89)の作品展「僕たちが見た戦争」が、広島市中区の平和記念公園で開かれている。27日まで。入場無料。

 原爆資料館東館北の緑地帯が会場。パネル(縦0.9メートル、横1.8メートル)を六角形に組んだ五つのコーナーに、アフリカや中東、アジアの難民キャンプで撮った計53点を並べた。

 生まれたばかりのわが子を見詰める母親、食糧の配給にできた行列、大工の職業訓練に打ち込む子どもの姿などがある。

 モア氏は、ジュネーブに本部がある赤十字国際委員会の元職員。1960年代から80カ国以上で作品展が開かれている。日本とスイスの国交樹立150周年などを記念し、委員会と東京のスイス大使館が企画した。

 委員会のビンセント・ニコ駐日事務所代表は「展示を通し、戦争の破壊力と絶望から立ち直る人々の強さ、過去の過ちから学ぶことの大切さを伝えたい」と話している。(田中美千子)

(2014年12月4日朝刊掲載)

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