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被爆アオギリ苗折られる 福山の公園

■記者 門脇正樹

 9日午前9時半ごろ、福山市霞町1丁目の市中央公園で、被爆アオギリ2世の苗木1本が根元から折られているのを清掃作業員が見つけた。福山東署は器物損壊容疑で調べている。

 市によると、苗木は高さ約70センチで2009年2月に広島市から贈られた。8日午前中の清掃時に異常はなかったという。近くにある被爆アオギリ3世1本をはじめ、周辺の植栽は無事だった。

 市は、折れた苗木を市緑化センター(一文字町)で挿し木によって育て、再び同じ場所に植える予定だ。

 現場近くには原爆死没者慰霊碑がある。2009年2月に2世の苗木1本が持ち去られ、すぐに再植樹していた。植樹した被爆アオギリの会の彦坂昭子代表(83)は「こんなむごいことがあるなんて…」と涙ぐんでいた。

(2011年3月10日朝刊掲載)

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