×

ニュース

小頭症相談員を来月配置 「きのこ会」に説明 広島市

■記者 増田咲子

 広島市原爆被害対策部は、胎内被爆した原爆小頭症患者の相談事業を4月から始めるのを前に10日、患者や家族でつくる「きのこ会」に、医療ソーシャルワーカーを配置し、市内に住む10人をはじめ全国7都府県の患者22人の相談に努めていくことを説明した。

 兄が患者の長岡義夫会長(61)=広島市安佐南区=らメンバー3人が原爆被害対策部を訪れ、及川享部長らと意見交換した。及川部長は、医療現場での相談経験が5年以上ある医療ソーシャルワーカー1人を援護課に常駐させ、「症状の違う一人一人に合った対応をとっていく」と述べ、市外に住む患者には各自治体から情報提供を求め、連携して相談に当たる考えを示した。

 会談後、長岡会長は「支援は一歩前進だが、患者や家族は年々老い、支援体制の確立は急務だ。国の責任で全国に散らばる患者へより踏み込んだケアをしてほしい」と話した。

(2011年3月11日朝刊掲載)

関連記事
広島市11年度予算案 (11年2月 9日)
原爆小頭症 広島市に相談員配置へ ケア 全国に届くか (10年10月23日)

年別アーカイブ