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上関原発計画 議会意向踏まえ判断 町長、中止要請などで見解

■記者 久保田剛

 福島第1原発の事故を受けて一時中断された上関原発(山口県上関町)の建設準備工事について、上関町の柏原重海町長は16日、「推移を見守り、中止要請するかしないかはその後に判断したい」と述べた。1985年に誘致を決議した町議会の姿勢が反対に転じた場合、中国電力への中止要請も視野に入れる可能性を示唆した。

 町議会一般質問で、反対派町議の質問に答えた。柏原町長は「建設を推進するさまざまな理由があり、議会の意向も尊重している。一存では決められない」とし、議会の姿勢を重視する考えを示した。

 造成や海面埋め立ての準備工事について、柏原町長は13日、中電に慎重な対応を要請。14日に自粛を求めた。中電は15日、工事の一時中断を発表した。

 同町議会は定数12。昨年2月の町議選で推進派9、反対派3人が当選した。原発構想の浮上後、7度の町議選は全て推進派が過半数を維持している。

(2011年3月17日朝刊掲載)

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