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核兵器廃絶 102万筆の塔 国連本部24日式典 署名重ね常設展示

■記者 金崎由美

 米ニューヨークの国連本部に今月、核兵器廃絶の署名用紙102万筆分を積み上げたモニュメントが常設展示された。署名は、平和市長会議(会長・秋葉忠利広島市長)が提出した。24日、現地で記念式典が開かれる。

 国連軍縮部によると、「都市を攻撃目標にするな(CANT)キャンペーン」の署名用紙を高さ3メートルに積み上げて2本の塔を作り、ガラスで覆った。式典には、潘基文(バンキムン)事務総長が出席を予定する。

 軍縮部の担当者は「署名は世界中から集まっている。核軍縮における市民社会の影響力を示す最適な資料。芸術作品として残すことを決めた」と話す。

 秋葉市長は2008年10月と昨年5月、国連本部を訪れ署名目録を提出し、その後に署名用紙を送った。CANTの署名は、都市を核兵器の攻撃目標にしないことや20年までの核兵器廃絶を訴えている。07年2月から10年4月までに約40カ国の計102万4820人が署名し、今も署名活動は続いている。

 広島平和文化センターの岩崎学担当課長は「核軍縮交渉に携わる各国の外交官や、国連を見学する市民に見てもらえる。廃絶への思いがさらに広がれば」と期待している。

(2011年3月20日朝刊掲載)

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