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中央参道 舗装改良を開始 8・6式典 全席覆うテント設営へ 広島の平和公園 

 広島市は7日、平和記念公園(中区)にある中央参道(長さ74メートル、幅6メートル)の舗装改良工事を始めた。ことし8月6日の平和記念式典から会場の全座席を大型テントで覆うため、設営用の重機が通れる強度へ高める。約2カ月の工事期間は通れない。

 初日は市の委託業者9人が、原爆慰霊碑と原爆資料館本館の間にある参道を高さ1・8メートルのフェンスで囲った。13日から工事が本格化し、厚さ2・5センチの御影石の敷石約840枚をはがして、同8センチに交換する。

 工事中も東西の通路などから慰霊碑前へ行け、花を手向けたり、手を合わせたりできる。3月上旬までに終える見込み。費用は2400万円。

 昨年の式典は、1万1千の椅子席のうち、周囲に据えたクレーンから届く後方の6100席をテントで覆った。一方、前方に設営するには参道にクレーンを運んで置く必要があるが、重みで敷石が割れる可能性があった。参列者の暑さ対策などを進めようと、被爆70年記念事業の一環で舗装の改良を決めた。

 原爆資料館のピースボランティアで、南区の奥本由利子さん(67)は「修学旅行生たちに中央参道を通ってもらえないのは残念だけど、式典をいい形で営むには仕方ない」と慰霊碑に手を合わせた。(川手寿志)

(2015年1月8日朝刊掲載)

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