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島根県がヨウ素剤窓口 3月開設 服用法や留意点説明

 島根県は9日、島根原発の事故に備え、住民に配る安定ヨウ素剤について、服用方法や留意点の電話相談に乗る窓口を、3月に開設する方針を明らかにした。全国13原発立地道県の担当者組織の事務局を担っている関係で、県が設置を主導。他の道県が順次加わる。

 ヨウ素剤は安全なヨウ素を被曝前に体内へ取り込み、甲状腺被曝を防ぐ医薬品。被曝後16時間以降は効き目がないなど服用のタイミングが鍵で、その周知が課題となっている。

 業務は専門会社のダイヤル・サービス(東京)に委託。放射線医学の研修を受けた看護師数人が対応し、必要に応じて独立行政法人放射線医学総合研究所(千葉市)の医師に回す。事業費は約400万円で全額、国の交付金を活用。番号は未定だが当面、全国統一の1回線を平日午前9時~午後5時に運用する。

 県は3月、避難の優先度が高い同原発5キロ圏の約1万人にヨウ素剤の配布を始める計画。5~30キロ圏約38万4千人の希望者にも4月以降、配る。5キロ圏への配布前には説明会を開く予定で、県医療政策課は「安心して保管、服用できる態勢を早く整えたい」としている。(樋口浩二)

(2015年1月10日朝刊掲載)

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