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浅井平和研所長、退任へ 広島市立大学長が当面兼務

■記者 金崎由美

 広島市立大は28日、広島平和研究所の浅井基文所長が任期満了の2010年度末で退任し、当面は浅田尚紀学長が兼務すると発表した。次期所長が決まるまで実質的に空席となる。

 昨秋の理事会で新所長に求める資質など採用方針を決定。2010年4月に大学法人化した際、平和研を「核兵器廃絶の実現を全世界に発信」「研究だけでなく大学教育にも参画」と規定した内容に沿い人選することにした。

 しかしその後、人事委員会(理事や学部長で構成)での候補者絞り込みは進まなかったという。浅田学長は「法人化移行作業に追われ、人選が遅れた。早急に後任を決めたいが、いい人材を選ぶことが重要」と述べた。

 平和研は1998年、国際的な平和研究と被爆地からの発信拠点を目指し、同大が開所した。初代所長の明石康氏は1999年2月、都知事選への立候補で辞任。後任の福井治弘所長が就任する2001年4月まで学長が兼務した。

 浅井所長は3代目。外務省中国課長、駐英公使、明治学院大国際学部教授を経て2005年4月、所長に就任した。

(2011年3月29日朝刊掲載)

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