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上関原発計画 陸の妨害 1日70万円 山口地裁で間接強制決定

■記者 久保田剛

 山口県上関町の原発建設予定地の海岸での作業妨害をめぐり、中国電力が制裁金支払いを求めた間接強制で、山口地裁は29日までに、建設反対派の同町祝島の住民たち12人と「上関原発を建てさせない祝島島民の会」に対し、妨害に及んだ者・団体がそれぞれ1日70万円を支払うよう命じる決定をした。

 25日付の決定は予定地の海岸の作業区域への進入、資機材や作業員への接触、テントの放置などによる妨害などを禁止した。

 同地裁は2月21日、妨害禁止を求める中電の仮処分申請を認め、祝島の住民たちに妨害禁止を命令した。この仮処分決定が守られないとして、中電は3月1日、妨害行為1日につき制裁金940万円を連帯して支払うよう求める間接強制を同地裁に申し立てていた。  中電は昨年2月、海面埋め立ての妨害をめぐる間接強制も同地裁岩国支部に申し立て、妨害1日につき500万円を連帯して支払うよう命じる決定が確定している。

 上関原発を建てさせない祝島島民の会は「審尋も開かずに1カ月足らずで決定し、まともに審理したとは思えない」とし、広島高裁に抗告する方針。

(2011年3月30日朝刊掲載)

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