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核廃絶「国連総長は真剣」 面会の被爆者3人 帰国

■記者 金崎由美

 国連の潘基文(バンキムン)事務総長に核兵器廃絶への思いを伝えるため訪米した広島の被爆者3人が29日、広島市役所で帰国会見した。3人は「廃絶への潘氏の真剣さを実感した」と語った。

 広島県朝鮮人被爆者協議会の李実根(リシルグン)会長(81)=西区=と、田中稔子さん(72)=東区、妹の中村元子さん(66)=海田町。24日にニューヨークの国連本部で潘事務総長と面会した。

 その日は国連本部で、平和市長会議(会長・秋葉忠利広島市長)が提出した102万筆分の核兵器廃絶署名で造られたモニュメントの完成式典があり、3人も出席。李会長が潘事務総長と言葉を交わし、廃絶の要請書を手渡した。

 李会長は「何度も握手を求められた。核兵器廃絶への思いを聞き、大変勇気づけられた」。田中さんは「被爆者の使命をあらためて感じた」と話し、中村さんは「廃絶の訴えが少しはできたと思う」と振り返った。

(2011年3月30日朝刊掲載)

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