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核廃絶へ中高生交流 広島で長崎の10人

■記者 増田咲子

 核兵器廃絶を目指す長崎の「高校生1万人署名活動実行委員会」のメンバー10人が30日、広島市を訪れ、両被爆地の若い世代が連携を深める活動を始めた。

 一行は「中高生ノーニュークネットワーク広島」の約30人と合流。原爆資料館東館で、漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さん(72)から被爆体験を聞き、「核兵器廃絶だけでなく日本の戦争責任をしっかり考えてほしい」と助言された。

 続いて、原爆遺跡の保存に取り組む高橋信雄さん(72)の案内で平和記念公園一帯の慰霊碑を巡り、建物疎開作業に動員された中学生らが多数犠牲になった広島の歴史に触れた。

 長崎南山高2年青木政憲さん(17)は「被害の実態が長崎と広島では違うことがあるのを知った」と話し、広島城北高1年新谷望さん(16)は「長崎の高校生と核兵器廃絶の実現に一歩でも近づきたい」と意気込んでいた。31日も交流し、今後の活動を話し合う。

(2011年3月31日朝刊掲載)

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