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委員長が現地視察 安全対策をチェック 島根原発

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は16日、中国電力島根原子力発電所を初めて視察した。建設中の3号機に加え、再稼働の前提となる審査を進めている2号機関連の安全対策をチェックした。

 通常時の原発検査の効率化などを探るため、15日に原子力規制庁島根原子力規制事務所(松江市)を訪問したのに合わせ視察した。中電の清水希茂副社長たちの案内で、3号機内部や事故時の対策拠点「免震重要棟」を見て回った。

 終了後の記者団の取材に「勉強になった。良い知識を得られた」と手応えを語る一方、安全面の評価には「審査の最中。意見を申し上げるべきではない」と慎重な受け答えに終始した。

 15日は、島根原発の検査態勢に加え、原発の30キロ圏人口が全国3番目の約47万人に上る地域性を踏まえ、被曝(ひばく)防止に向けた課題を聞き取った。

 運転開始40年を超えた1号機の廃炉問題には「手続きは決まっている。廃炉にするかどうかは事業者の判断」とした。(樋口浩二)

(2015年1月17日朝刊掲載)

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