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カザフ核被害 現状は 市民団体 医療支援や交流報告 広島市中区

 旧ソ連最大のセミパラチンスク核実験場があったカザフスタンを訪ね、被曝(ひばく)者たちと交流した市民団体メンバーたちが22日、広島市中区で報告会を開いた。約30人が参加し、世界の核被害に理解を深めた。

 訪問団は、医療支援を続けるヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト(ヒロセミ)メンバーや県議たち約20人。2班に分かれ、8月28日から5日間、国際反核会議に出席したり、現地の大学を訪ねたりした。

 ヒロセミの佐々木桂一世話人代表(60)は、世界の核実験や反核運動の歩みを説明。今回、医薬品を届けた小児病院には、多くの子どもが、がんや白血病で入院していたといい「胸が痛む。支援を続けることが重要だ」と述べた。

 同じ時期に訪れた広島平和文化センターの小溝泰義理事長、広島大の星正治名誉教授たちも活動を紹介。学会出席のためカザフスタンから来日中のセメイ国立医科大のトレバイ・ラヒムベコフ学長=写真奥右=は「広島の人とは悲しみを共有できる。長年の支援に感謝する」と話した。(田中美千子)

(2015年1月23日朝刊掲載)

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