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「8・6」宿泊に無料キャンプ場 広島市立大に設置

■記者 森田裕美

 広島市は「原爆の日」をはさむ8月3-7日、市立大(安佐南区)の運動場に無料キャンプサイトを設ける。平和記念式典や関連行事に参加する国内外の旅行者を受け入れる。毎夏、宿泊施設が満室となる実態を踏まえ、初めて企画した。

 約8000平方メートルの運動場を開放する。事前予約制で定員は1日約300人。トイレ、シャワー、炊事場は学内の設備が使える。利用者はテントや寝袋の持参が必要。ボランティアが運営に協力する。6日は式典に間に合うよう有料シャトルバスの運行も計画する。

 市によると、市内の約130の宿泊施設の収容人数は計約1万7000人(2006年調査)だが、8月6日前後は全施設が満室となっている。

 これまでも、市に対しては「安全に野営できる場所を」との声が若い世代を中心に寄せられていた。市は、青森ねぶた祭の際、観覧者向けのキャンプ場が設けられている事例を参考に試験的な取り組みとして始める。「Hiroshima peace camp 2008」と銘打つ。

 秋葉忠利市長は「核兵器廃絶や平和の実現に関心を持つ人たちの意見交換や交流の場になれば」と期待している。希望者は31日までに市民活動推進課に申し込む。Tel082(504)2677。

(2008年7月8日朝刊掲載)

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