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建国記念の日 広島市内で式典や集会

 「建国記念の日」の11日、記念日を祝う式典や、憲法問題をテーマにした集会が広島市内で開かれた。

 中区の広島国際会議場では、企業役員や国会議員などの有志でつくる奉祝委員会が「建国を祝う集い」を開いた。約1500人が出席した。

 作家で憲法学者の竹田恒泰さんが記念講演。古事記や日本書紀の記述に触れながら「日本が建国された歴史を知る日にしてほしい」と呼び掛けた。広島文教女子大付属高(安佐北区)和太鼓部の演奏もあった。

 西区の自治労会館では、被爆者や平和運動家でつくる「戦争をさせないヒロシマ1000人委員会」などが、歴史認識と改憲問題を考える集会を開いた。

 約150人が参加した。大阪弁護士会の中北龍太郎弁護士が講演し、憲法9条改正に意欲を見せる安倍政権の動きなどを説明。「戦前への回帰につながる改憲を許さず、平和憲法を守り抜こう」と訴えた。(山本洋子、山本乃輔)

式典や集会 岩国・下松

 建国記念の日の11日、山口県内では記念日を祝う式典や市民団体の集会などがあった。

 岩国市山手町の市民会館では祝賀式典があった。市建国記念の日奉賛会の主催で約600人(主催者発表)が参加。橋本尚理会長はあいさつで「建国の歴史を知ることは世界の国々と共存共栄するためにも重要」とし、日米同盟の抑止機能強化などを訴えた。

 米海兵隊岩国基地(岩国市)からは司令官として初めてロバート・ブシェー大佐が出席し「日米関係をさらに強め、地域の平和と安定のために努める」と述べた。参加者は式典後、国旗や風船を手に市中心部をパレードした。

 下松市栄町の下松教会では市民でつくる「平和と民主主義と暮らしを守る実行委員会」などが集会を開き、約80人が参加した。

 「戦後70年と安倍政権」をテーマに講演した島根県立大の田嶋義介名誉教授(71)=光市=は、安倍政権が閣議決定で行使可能とした集団的自衛権について「抑止力を高める姿勢が戦争につながる」と批判。光市虹ケ丘の四浦順一郎さん(72)は「外交で平和を実現する努力こそが求められている」と受け止めていた。(野田華奈子、桑田勇樹)

(2015年2月12日朝刊掲載)

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