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宗教者が核廃絶声明 広島で「平和会議」開催

 神道、仏教、キリスト教の各宗派でつくる広島県宗教連盟が12日、長崎の宗教者を招いて「広島・長崎宗教者平和会議」を広島市中区で開いた。約40人が参加。被爆70年に合わせ、核兵器廃絶や平和を願う声明を採択した。

 広島県宗教連盟が起草し、長崎県宗教者懇話会に提案した声明では「核兵器はいのちを滅ぼす兵器。この世界から核兵器をなくそうと一緒に声をあげ、平和のために祈り、行動しましょう」と訴えている。さらに「宗教は対立を生み出すものではない」とも主張、戦争や紛争、テロのない世界を目指した祈りを宗教者に向けて呼び掛けた。

 一行はこの日、平和記念公園(中区)で原爆慰霊碑に献花した。広島県宗教連盟の理事長で、日本キリスト教団広島東部教会の月下美孝牧師(72)は「長崎との合同声明は意義深い。被爆者の願いを胸に刻み直したい」と話していた。

 平和会議の参加者は、13日に広島市役所を訪ねて声明を届けるほか、核兵器保有国などの大使館にも郵送する。6月には、両県合同でバチカンを訪れ、ローマ法王(教皇)フランシスコに声明を直接届ける計画。教皇の被爆地訪問も働き掛けるという。(桜井邦彦)

(2015年2月13日朝刊掲載)

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