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被団協、反戦催し続々 被爆70年 広島集会や原爆展

 日本被団協は13日、東京都内で記者会見し、被爆70年となる今年の取り組みを発表した。8月5日に広島市中区で開く集会や、4月末に開幕する核拡散防止条約(NPT)再検討会議で核兵器廃絶を訴える。10月には東京都内で東京大空襲などの被害者と連携し、反戦イベントも開催する。

 広島市中区の市文化交流会館で開く集会は、1956年に結成した被団協の運動の歴史を被爆証言と振り返る。翌6日の市の平和記念式典に参列する海外代表や平和団体などにも参加を呼び掛け、核兵器廃絶への思いを共有する。

 米ニューヨークでのNPT再検討会議に合わせ、会場である国連本部のロビーで原爆展を開催。国際的に関心が高い核兵器の非人道性に焦点を当てた被爆写真を中心に、福島第1原発事故を紹介するパネルも展示する。会議には69~90歳の被爆者31人を含む約50人を代表団として派遣する。

 東京での反戦イベントは10月17日、日比谷公会堂で開く。国に強いられ、放置された戦争被害の悲惨さを若者たちに伝えるのが目的で、空襲被害者や専門家も含めた実行委員会を近く設ける。

 会見した被団協の田中熙巳(てるみ)事務局長は「10年ごとの節目は私たちにとって最後になるかもしれない」と強調。高齢化に伴う活動の難しさを訴え、「被爆2世や若者に核兵器廃絶などの運動を引き継いでもらわなければならない」と述べた。(藤村潤平)

(2015年2月14日朝刊掲載)

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