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チェルノ発 励まし・共感 府中市のジュノーの会

■記者 大野達寛

 府中市の市民団体ジュノーの会に、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の被災者から電子メールが相次いで届いている。国際評価尺度でチェルノブイリと並ぶ「レベル7」となった福島第1原発事故の被災者の健康を案じている。

 チェルノブイリの被災者団体「ゼムリャキ」のメンバーから計24通が届いた。タマーラ・クラシツカヤ代表は「政府が脅威がないと言っても直ちに避難し、子どもを救って」と呼び掛け。「靴のほこりを拭き取り、手を洗い、部屋の中を頻繁に雑巾がけした。帽子やスカーフを着け、髪を覆うことも大切」など体験を生かしたメッセージもあった。

 被災者同士の共感もつづる。「立ち入り禁止区域になり、生まれ育った故郷に戻れないことがどんなことか、私たちは世界の誰よりも理解している」。「1家族を受け入れることができます」などと避難を歓迎する内容も目立つ。

 ジュノーの会はメールの日本語訳を支援物資に添えて福島市の被災者に届けている。会のブログでも公開。24日午後1時半からは、府中市文化センターで報告集会も開く。

 甲斐等代表は「ヒロシマ・ナガサキとチェルノブイリの声を福島の人に伝え、危機感を共有したい」としている。ジュノーの会Tel0847(45)0789。

(2011年4月20日朝刊掲載)

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