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地道な国際交流に奨励賞 ヒロシマ平和創造基金 2団体1個人選ぶ

 公益財団法人ヒロシマ平和創造基金(理事長・岡谷義則中国新聞社社長)は13日、国境を越え、地道な国際交流・平和活動を続ける団体や個人に贈る国際交流奨励賞に、広島県内の2団体と1個人を選んだ。

 市民グループ「インドチャイ倶楽部(くらぶ)ひろしま」(海田町)と、NPO法人「ビザサポートセンター広島」(広島市中区)、アフガニスタン人の団体職員シャムスル・ハディ・シャムスさん(30)=東広島市。

 2007年設立のインドチャイ倶楽部ひろしまは、広島とインドの若者の交流活動を続ける。広島の中高生たちがインドを訪れ、原爆展を開いたり日本文化を紹介したりする一方、14年はインドの中学生を広島に招き、8月6日の平和記念式典に参列してもらった。

 ビザサポートセンター広島は、ビザの取得に悩む外国人向けの無料相談会を開き、支援してきた。1999年からひろしまフラワーフェスティバルで開催。法人化した2003年以降は、広島市留学生会館(南区)で毎月開くほか、福山ばら祭などにも出向く。

 シャムスさんは内戦と紛争にあえぐ母国と隣国パキスタンの小中学生に、原爆の子の像のモデルになった佐々木禎子さんを題材にした絵本を配る活動を14年から進めている。被爆直後の広島の惨状と白血病と闘う禎子さんの姿を伝えることで平和への思いを届ける。

 同基金は3月4日に中国新聞ビル(中区)で表彰式を開き、それぞれに表彰状と奨励金10万円を贈る。(山本祐司)

(2015年2月14日朝刊掲載)

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