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被爆体験継承 危機感を訴え 山口で3県の2世代表

 山口、広島、島根3県の被爆2世団体の代表たちによる意見交換会が12日夜、山口市のホテルであった。50~60代の10人が参加し、親の被爆体験の継承や被爆者団体の活動を手伝うなかで感じている危機感や連携に向けた意見を出し合った。

 会合では、「高齢化して親の世代の被爆者団体が機能しなくなる日がすぐそこまで来ているのを感じる」「自分の子どもには『二世の会』に関わらせていない被爆者も多い」など、被爆体験の継承活動への不安を訴える意見が出た。「被爆の実態を伝えるパネル展示の写真にクレームがつくことがあり、展示方法に葛藤がある」などの声もあった。

 日本被団協の「二世委員会」に所属する広島県被団協(坪井直理事長)の田口正行副理事長は「中国地方の二世の会が意見を交わす場がなかった。こうした場を継続させたい」と話した。

 山口県内の被爆2世、3世たちでつくる「被爆二世の会」の寺中正樹代表は「親の被爆体験を記録した媒体を交換したり、ホームページを連携させたりしたい」と、各地の2世団体とのネットワーク化に意欲をみせた。(柳岡美緒)

(2015年2月14日朝刊掲載)

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