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福島第1原発事故 広島大留学生に原発事故説明

■記者 山田祐

 東日本大震災による福島第1原発事故を受け、広島大は19日、東広島市のキャンパスで外国人留学生たちを対象に放射性物質の影響に関する説明会を開いた。風評で帰国するのを防ぎ、正しい知識を持ってもらうのが狙い。

 留学生や研究者たち約50人が参加し、同大の専門家4人が講演した。大学院工学研究院の静間清教授(放射線物理学)は、同キャンパスで大気中から微量の放射性物質が検出されたことについて「人体に影響を与える量ではない」と説明した。

 原爆放射線医科学研究所の稲葉俊哉教授(血液学)は「原発から遠い場所の水や食べ物が健康に影響を与えることはない」と強調した。タイ・バンコクから留学しているナムフォン・ラックムキャオさん(29)は「広島は安全と分かり、ほっとした」と話していた。

 同大では、震災の影響で3人が留学を打ち切って帰国し、4人が今月からの留学を取りやめている。説明会は20日に広島市南区の霞キャンパス、22日には再び東広島キャンパスで開く。

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