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被爆70年「音楽の町」始動 広島市・NPO 夏にコンサート2回

 フランス国立リヨン歌劇場首席指揮者の大野和士さんや気鋭の若手指揮者の田中祐子さんを迎える二つの平和コンサートが今夏、広島市である。市の被爆70年記念事業の一環。市民たちでつくるNPO法人「音楽は平和を運ぶ」が市と実行委員会をつくり企画した。

 タイトルは「人の心に平和のとりでを築くコンサート」。7月26日にはフォーレ「レクイエム」を田中さんの指揮で、広島市出身の故大木惇夫さんが作詩したカンタータ「土の歌」を作曲者の佐藤真さんのタクトで披露。8月9日には、大野さんが国内外の首席奏者や広島交響楽団を指揮し、東京オペラシンガーズなどがベートーベンの交響曲第9番「合唱」を歌い上げる。

 NPO法人は昨年8月、音楽で平和を発信しようと設立。被爆70年のことしから、広島を音楽の町にするための人材育成や奨学金支給、同じ趣旨の演奏会への補助などを始め、活動を本格化する。

 「世界最高レベルから草の根の演奏会まで、平和の楽しさを音楽で伝える活動を支援したい」と松尾康二理事長。7月26日のコンサートに出演するオーケストラの奏者と合唱団員を、2月28日まで募っている。事務局Tel082(247)8604。(余村泰樹)

(2015年2月18日朝刊掲載)

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