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集団的自衛権訴訟 無効求めた控訴を棄却 広島高裁

 安倍政権が集団的自衛権の行使を容認した昨年7月の閣議決定は違憲として、広島市東区の会社員杉林晴行さん(75)が閣議決定の無効を国に求めた訴訟の控訴審で広島高裁は19日、「訴えは不適法」として請求を却下した一審広島地裁判決を支持し、口頭弁論を開くことなく控訴を棄却した。

 竹内民生裁判長は「訴えは控訴人に関わる具体的な紛争ではなく、法律上の争訟に当たらない」と指摘。「訴えは不適法で、その不備を補正することはできない」と判断した。

 杉林さんは昨年8月に広島地裁に提訴。訴えを却下されたため、同12月に控訴していた。判決後に上告し、「憲法違反かどうかが判断されず、門前払いされたことは残念。集団的自衛権の行使を止めるために最高裁まで闘う」と話した。

(2015年2月20日朝刊掲載)

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