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岩国市15年度予算案 米軍基地関係の補助金・交付金 当初で最高78億円

 岩国市は19日、2015年度当初予算案を発表した。一般会計は706億8千万円で、14年度当初に比べ11・8%の大幅増。愛宕山地域開発事業跡地で15年度完成を目指す消防防災センター建設など大型事業の本格化に伴い、06年の合併以降で最大の規模となった。福田良彦市長は「夢の実現に向けて大きく前進する予算」と表現した。

 当初予算案に盛り込まれた米海兵隊岩国基地に関係する国の補助金や交付金の総額は78億6500万円。補助金事業の工事進展や米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)からのKC130空中給油機15機の移転に伴い、当初予算では過去最高額となった。

 愛宕山地域開発事業跡地での消防防災センター建設工事への補助金25億900万円が押し上げた。ほかの補助金事業では実施設計と建設工事に着手する岩国市日の出町のごみ焼却施設整備に3億9500万円、市道楠中津線改良に3億6400万円などが充てられる。

 在日米軍再編に伴う再編交付金は14年度当初比13・0%増の18億4800万円を見込む。昨年8月の空中給油機の移転完了などに伴い増額となった。

 市道中津町45号などの改良などを目的とした基地周辺まちづくり基金に1億5300万円を積み立てる。国指定天然記念物「岩国のシロヘビ」の資料館建設事業に2億200万円、中心市街地活性化基本計画の一環である商店のリニューアル事業に900万円を充てる。(大村隆、野田華奈子)

(2015年2月20日朝刊掲載)

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