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「竹島の日」10回目式典 3年連続政務官出席 「平和的解決に全力」 松江

 日韓両国が領有権を主張する島根県の竹島(韓国名・独島(トクト))をめぐり、県は条例で「竹島の日」と定める22日、記念式典を松江市で開いた。2005年3月の条例制定後、10回目。政府代表として松本洋平内閣府政務官が出席し、「竹島はわが国固有の領土。国の主権に関わる重要な課題で、平和的解決に向け全力で取り組む」と述べた。溝口善兵衛知事は、外交交渉の進展を期待した。

 溝口知事は、あいさつで条例制定から10年間を振り返り、「12年8月の韓国・李明博(イミョンバク)大統領(当時)の竹島上陸が転機となり、啓発や調査研究、学校教科書の竹島の記述で一定の進展があった」と政府を評価する一方、「竹島問題は新しい局面に入った。政府間で話し合いができる環境をつくることが重要だ」と訴えた。

 政務官の出席は3年連続。ほかに国会議員11人を含む469人が参加した。

 式典開催に、6月に日韓国交正常化50年を迎える韓国側は反発。外務省が「極めて嘆かわしい」と非難する声明を発表し、在ソウル日本大使館前では抗議集会が開かれた。

 竹島は政府が1905年1月に県への編入を閣議決定。これを受け、県が同年2月22日に告示した。編入100年の05年に県が22日を「竹島の日」とする条例を制定。06年から毎年、松江市で式典を開いている。

(2015年2月23日朝刊掲載)

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