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反核の願い 京都で伝える 「ヒロシマ・アピールズ」歴代ポスター展示

 京都市上京区の京都佛立(ぶつりゅう)ミュージアムで24日、核兵器廃絶や平和を訴える「ヒロシマ・アピールズ」ポスターの歴代17作品を一堂に集めた展示会が始まった。趣旨に共感した同ミュージアムが、終戦70年の特別展として企画し、作品を所有する日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA、東京)から借り受けた。

 会場には、JAGDA初代会長の故亀倉雄策氏が、炎を引きながら落下する無数のチョウを描いた1983年の第1作「燃え落ちる蝶(ちょう)」から、アートディレクター井上嗣也氏が反核の思いを次代へ伝える象徴として親子の生き物を表現した「記憶」(2014年)までが並ぶ。

 同ミュージアムは本門佛立宗(本山・宥清寺、京都市上京区)が運営している。来場した同市西京区の主婦森谷明根(あかね)さん(52)は「ただ美しいだけでなく、戦争の悲惨さも伝わり、平和とは何かを考えさせられる」と話していた。入場無料。6月14日まで。

 ポスター制作は、90年から15年間の中断を経て2005年に再開。JAGDAとヒロシマ平和創造基金(広島市中区)、広島国際文化財団(同)が毎年、会員のデザイナーに依頼している。(桜井邦彦)

(2015年2月25日朝刊掲載)

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