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「被爆者証言 米で伝える」 ビキニデー集会閉幕

 静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が米国の水爆実験で被曝(ひばく)して61年のビキニデー(3月1日)を前に、日本原水協は28日、同市の市文化センターなどで全体集会や分科会を開き、2日間の全国集会を終えた。

 全体集会では、安井正和事務局長が、核兵器禁止条約の交渉開始を求める世論の結集で「核抑止力に固執する核兵器保有国の抵抗を打ち破ろう」と基調報告した。4月末に始まるNPT再検討会議に合わせ、米ニューヨーク入りする参加者が相次いで登壇。「これまでに聞いた被爆者の証言を伝え、平和の尊さを訴えたい」などと決意表明した。

 来賓の日本被団協の田中熙巳(てるみ)事務局長は「国民的な原水爆禁止運動が広がった結果、被爆者は団結できた」と強調。被爆70年の節目に「核兵器廃絶と国の償いという悲願に確かな道筋をつけたい」と協力を求めた。

 分科会では、ニューヨークでの具体的な活動や、発生から4年を迎える福島第1原発事故の被災地での取り組みを話し合った。

 3月1日は、原水協などの原水爆禁止世界大会実行委員会と原水禁国民会議がそれぞれ主催するビキニデー集会が焼津市と静岡市である。

(2015年3月1日朝刊掲載)

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