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非人道性を訴え ビキニデー 広島市東区で集会

 太平洋の環礁での米国の水爆実験で、マグロ漁船第五福竜丸が被曝(ひばく)して61年となる「ビキニデー」の1日、県原水協は広島市東区で集会を開いた。中国新聞社ヒロシマ平和メディアセンターの金崎由美記者(44)が、放射線被害の非人道性をテーマに講演した。

 米国が原爆投下の前に初めて核実験をした米ニューメキシコ州のトリニティ・サイト周辺の現状を写真を交えて説明。「住民は『内部被曝が病気を引き起こしている』と訴え、政府に謝罪と補償を求めている」とした。

 米国が原爆の開発、製造に関わった施設を国立歴史公園化する動きにも触れ、「受け手に被害の非人道性が伝わるものになるのか、疑問だ」と強調した。

 約80人が参加。原水協事務局が、4月末に始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、核兵器禁止条約の交渉開始を求める署名への協力も呼び掛けた。(水川恭輔)

(2015年3月2日朝刊掲載)

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