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被爆実態 米学生触れる 広島・長崎講座 12人が平和公園訪問

 米インディアナポリス大の学生と大学院生の計12人が8日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、被爆の実態を学習した。11日までの4日間、原爆資料館を見学したり被爆証言に触れたりして、核兵器の悲惨さや平和の尊さを見詰める。

 初日は、資料館のピースボランティアの案内で公園内や周辺を歩いた。被爆アオギリや原爆の子の像、爆心地などを約1時間半かけて巡り、民家や商店が立ち並んだ被爆前の一帯の様子も聞いた。

 大学院で国際関係を学ぶフィダ・アブアッシさん(26)はパレスチナ自治区ガザの出身。紛争の現場に居合わせた経験があり、「広島で何があったかをしっかり学び、将来は紛争で苦しむ人を助ける仕事がしたい」と話した。

 広島、長崎両市が国内外の大学に開設を働き掛けている「広島・長崎講座」の一環。学生たちは帰国後、4月下旬に地域の住民や中高生を対象に成果発表会を開くほか、学内で原爆被害をテーマにしたポスターを展示するという。(明知隼二)

(2015年3月9日朝刊掲載)

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