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被爆樹の「治療」開始 きょう広島市中区で作業公開

 被爆クスノキの樹勢を回復させる「治療」が13日、広島市中区基町で始まった。市は被爆樹木に理解を深めてもらおうと、14日午前10時から1時間、作業を市民に公開する。

 クスノキは、爆心地の北1・1キロの基町交番向かいにある。高さ約30メートル、幹回り約4・7メートルと市内最大級。爆心地側の根は成長が悪い上、地表を踏み固められ、酸素や水が行き渡りにくくなっている部分があるという。

 初日は、委託を受けた樹木医の堀口力さん(69)=西区=たち6人が、周辺の土を掘り返した。16日まで肥料を混ぜる作業などを続ける。堀口さんは「被爆の惨禍を乗り越え、市民を勇気づけてきた木。その生命力を間近で感じてほしい」と話し、14日に訪れた人に解説もする。予約不要で無料。雨天中止。市平和推進課Tel082(242)7831。(田中美千子)

(2015年3月14日朝刊掲載)

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