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防衛局が山口県に謝罪 岩国基地燃料漏れ未報告

 岩国市の米海兵隊岩国基地で1月、工事中の航空機給油設備から大量の燃料が地中に漏れた問題で、中国四国防衛局の芹沢清局長が13日、山口県庁に村岡嗣政知事を訪ね、発生直後に県へ報告しなかったことを謝罪した。

 芹沢局長は「基地外に流れ出す状況になく、法令に基づく県への報告は必要ないと判断した」と弁明。「心配を掛けたことを反省し、今後は速やかに情報提供したい」と述べた。

 村岡知事は「情報の提供は、安心安全を確保する重要な土台だ。これからも大きな工事があるので、速やかな情報提供に努めてほしい」と語気を強めた。

 燃料漏れは1月20日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)からのKC130空中給油機部隊移転に伴って防衛局が発注した設備で発生。漏れたのは最大で約1万5千リットルとみられる。防衛局は燃料が漏れ出したのはステンレス製配管の3カ所と特定。その部分を切り取り、原因を調べている。

 芹沢局長は岩国市役所に福田良彦市長も訪ねた。福田市長は「基地内ではさまざまな工事が交錯している。安全施工を徹底してほしい」と注文した。(村田拓也、野田華奈子)

(2015年3月14日朝刊掲載)

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