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追加調査 掘削を開始 中電 宍道断層の西端部

 中国電力は17日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の南約2・5キロの宍道断層について、原子力規制委員会に長さ確定のためのデータ不足を指摘された同断層西端部の掘削調査を始めた。

 中電が長さ約22キロとしている宍道断層の西端部を確定するための追加調査。これまで同断層の西端とされてきた同市鹿島町古浦の西約3キロ、同市魚瀬町の海岸沿いの斜面2カ所で、委託先の調査会社の作業員4人が機材を動かし掘削を始めた。島根、鳥取両県や松江、出雲市など周辺5市の防災担当者計12人も現場を視察した。

 掘削調査は、地層が急傾斜を形成している場所など断層の存在が疑われる3カ所で実施する予定。陸から海に向け斜めに150~120メートルを掘り、断層の有無を調べる。中電島根原子力本部の桑谷正雄広報部長は「調査終了まで、半年はかからないとみている。結果は、速やかに国に報告したい」としている。

 同原発2号機再稼働の前提となる審査をしている規制委は2月、断層の両端の現地調査をし、長さの根拠となるデータ不足を中電に指摘した。東端部の追加調査は2月20日に着手している。(松島岳人)

(2015年3月18日朝刊掲載)

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