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記憶の継承 誓い合う スタディーツアー 現地生徒らと交流 ポーランド

 ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)について学ぶためポーランドを訪れている、スタディーツアー(主催・公益財団法人ヒロシマ平和創造基金)メンバーの被爆地広島の大学生・高校生8人は24日、地元の高校生らと交流会を開いた。原爆や戦争の悲惨さを学び、伝えていく大切さについて意見交換した。(オシフィエンチム発 東海右佐衛門直柄)

 現地からは高校生と大学生10人が参加。自己紹介に続き、広島の若者が、アウシュビッツ強制収容所を見学して感じたことを述べ、「悲しい出来事を繰り返さないため、どうすればいいと思うか」と問い掛けた。

 ポーランドの若者は「戦争を直接知る世代が減り、『ホロコーストはドイツが犯した罪ではない』とする誤った認識も出ている。若い世代がしっかり歴史を学ばなければ」「音楽イベントなどで戦争反対を訴える取り組みが大切だ」などと答えていた。

 広島大1年土江友里子さん(19)は「戦争の苦しみを経験したのはポーランドも同じ。過去を継承し、互いに学び合う行動につなげていきたい」と話していた。

 ツアーのメンバーは25日、オシフィエンチム市役所を訪問。平和首長会議の会長からのメッセージを同市の市長に手渡した。

 その後、オランダのアムステルダム市に移動。アンネ・フランク(1929~45年)が家族で隠れ住んだ家などを見学する予定。

(2015年3月26日朝刊掲載)

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